1. 蒲鉾ができるまで

材料は20〜25cmくらいのエソ。
宇和海でとれたものを使用する。

エソはまず頭を落とし、腹に切れ目を入れ、ワタだけをていねいに取り除く。絶えず手を氷水につけるのは鮮度を保つため。

魚洗機と呼ばれるもので、さばいたエソを洗う。 ホッパーという受け口に一度にエソを入れると自動的に洗われて、そのまま出口から出てくる仕組みである。

水洗いしたエソは、魚肉採集機によって、身(魚肉)と皮・骨に分けられる。これは、てこの原理を応用して、金属板のフルイの上から、エソをゴム付きの機械でガッチャンガッチャンと押すもので、皮と骨だけがみごとに後に残り、身だけがこされて、タンクに集められる。

水で洗いながら身をさらすことで、やや黄色かった身から脂肪分が抜け白くなり、旨味も増す。このとき、汚れやうろこ、骨などを取り除き、さらにミンチにすることで、繊維(スジ)を切り、きめ細かくする。 (スジが残っていると、蒲鉾になった時の食感が良くない)

温度調節されたやや冷んやりとした室内(夏で約 22℃)で練りの作業を行う。台身用と上身用で身の練り方が違う。台身用はやや荒目にしっかりと、上身用はなめらかにきめ細かく仕上るように練り棒の回転数を変えている。身を練り上げ摺潰機は電動式の杵と石うすのこと。練り棒は杵にあたる。塩や卵白を加えて1時間ほど練り上げる。

蒲鉾の場合の型成について

上身と台身を2色機の器に別々に入れ、かまぼこ板に形成。さらに、切断機を通り、包装(ラミネート)まで、一つの流れの中で仕上がる。

揚巻の場合の型成について

熟練の技が必要なのが、手作業による型成である。板につける以外にもいろいろな型成があり、揚げといっしょにきれいな「の」の字に巻き上げるのを揚げ巻きという。

大折りの場合の型成について(板付け)

すり身を板の上に、包丁一本で型成する板付け。中でも大折りと呼ばれる結婚式の引き出物用の蒲鉾の板付けは長年修行して得た技術が必要である。すり身の空気を完全に抜くのが決め手。

温型成されたものをまず、包装(ラミネート)して1個1個包装状態をチェックする。次に40℃くらいの状態で約30分間ねかせる。これを“座り”といい、弾力をつけるために必要な工程である。そして、いよいよ“本蒸し”。100℃くらいで約25分間蒸し上げる。
これで蒲鉾の出来上がりである。